讲解一下凡尔赛玫瑰漫画人气能够经久不衰的原因
1972年から2年間にわたり連載された少女漫画「ベルサイユのばら」は、18世紀のフランス革命前から革命前期を舞台にした池田理代子氏作の少女漫画で、実在のフランス王妃マリー·アントワネットやスウェーデン貴族のフェルゼン伯爵、そして架空の人物のオスカルを主人公としています。
自1972年起连载两年的少女漫画《凡尔赛玫瑰》是池田理代子以18世纪法国大革命前夕至革命前期为背景创作的少女漫画,主人公是历史上实际存在的法国王后玛丽·安托瓦内特和瑞典贵族菲尔逊伯爵以及虚构人物奥斯卡。
宝塚歌劇団による舞台化や、テレビアニメ化、実写版映画化など複数のメディアに展開されたほか、数々の関連商品が発売され、当時、社会現象と言われるほどの人気に至りました。
这部作品随后由宝冢歌剧团改编为歌舞剧、也有过动画版和真人电影等多种媒介形式,除此之外还有许多相关产品发售,当时人气之高可以说已经达到社会现象级别。
一番の人気キャラ「オスカル」
最具人气的角色“奥斯卡”
同作品の最大の人気の要因は、主人公オスカルの存在です。オスカルはいわゆる「男装の麗人」です。由緒ある武官貴族の家に生まれますが、家を継ぐ男子に恵まれなかったため、末子であるオスカルが男性として育てられることになったのです。
该作品人气爆棚的一大要因就是主人公奥斯卡的存在。奥斯卡是女扮男装的佳人。她生在世代从军的贵族名门,由于家中没有作为继承人的男孩,小女儿奥斯卡便被当做男孩培养长大。
このオスカル、男装であってもその美しさは損なわれません。金髪をなびかせる凛々しい姿は宮廷の女性達の憧れの的。正義感が強く、親分肌で、従者のアンドレが罪に問われそうになった時には、自ら身をもって彼を守りますし、王妃アントワネットの側近として、時に彼女のふるまいを正すべく、直言することも厭いません。
奥斯卡一身男装也难挡美貌。她金发飘飘凛然一身的样子让宫廷中的女性十分向往。心怀正义又值得依赖,当部下安德烈被兴师问罪时,她挺身而出保护了他,而作为玛丽·安托瓦内特王后的亲信,谏言纠正王后行为的率直也不会惹人生厌。
啓蒙思想の影響もあり、大貴族ながら個人の自由を尊重する言動が随所に見られます。部下から反抗された時にも「私はお前たちを好きにできる権力を持っている。しかし力で人を押さえつけることに、何の意味がある?心は自由だからだ」などと発言しています。どこまでも情熱的でかっこいいのです。
受启蒙思想影响,奥斯卡虽然是大贵族却尊重个人自由的言行随处可见。遭到部下反抗时,她会说“我有随意处置你们的权力,然而用暴力压制他人又有何意义?人心是自由的”。无论何时,她都是热情帅气的样子。
オスカルの苦悩も人気の要因に
奥斯卡的烦恼也是作品受欢迎的一大原因
単純に美しく格好良いキャラクターというだけでなく、ひとりの人間として悩み苦悩するのもオスカルの魅力の一つです。特に、女性でありながら男性として生きるジレンマに何度も悩む様子は、年長の読者からの共感も呼び、幅広い層からオスカルが人気を得るのに寄与したと思います。
奥斯卡的魅力不单单在于她是一个美好帅气的角色,她作为一个个体的烦恼也是其魅力。尤其是她因自己身为女性却要以男性生活而多次烦恼的模样引发了年长读者的共鸣,这也使奥斯卡在各个年龄层都很受欢迎。
彼女がひそかに思いを寄せるのはスウェーデン出身のフェルゼン伯爵です。しかし彼は王妃マリー·アントワネットだけを見つめています。オスカルには強い友情を感じてくれてはいるものの、女性としては見てくれません。
她默默喜欢着瑞典贵族菲尔逊伯爵,但伯爵眼里都是玛丽·安托瓦内特皇后。伯爵虽然对奥斯卡有着深厚的友情,却从未将她当做女性看待。
そうした中、オスカルに元部下であった男性との結婚話が持ち上がります。跡取りの男子として生きることを強いた父親からの勧めでした。
在这种情况下,当初强迫她作为继承家业的男性生活的父亲也劝说她和原来的部下结婚。
この結婚話は、結局オスカルが断ることになるのですが、その後、彼女は結婚を画策した父親を問い詰めます。
最终,奥斯卡拒绝了这一婚事。之后她向策划了这场婚事的父亲追问:
「父上、おこたえください。もしも、当たり前の女性として育っていたなら…私も姉君たちのように、15歳になるやならずで嫁がせられたのでございますか?(中略)子を産み、子を育て…おこたえください!」
“父亲,请您回答我。如果当初您将我当作普通的女孩子养育长大,我是不是也会像姐姐们一样,十五来岁就被安排嫁出去?(中略)生子育儿……是这样吗!”
「その通りだ」と答える父親に対し、オスカルはこう語ります。
父亲回答“正是如此”后,奥斯卡说道:
「感謝いたします。このような人生を与えてくださったことを…女でありながらこれほど広い世界を…、人間として生きる道を…、ぬめぬめとした人間の愚かしさの中で、もがき生きることを…」「私は軍神マルスの子として生きましょう」
“我非常感谢您。感谢您给我这样的人生……让我身为女性却能看到如此广阔的世界……作为一个人类个体走不一样的道路……,就让我在这粘腻的愚蠢人性中磨练自己生存下去”、“我将作为战神玛尔斯之子生存下去”
女性の地位向上の時代と重なる「ベルばら」
恰逢女性地位提高时代的《凡尔赛玫瑰》
「ベルばら」が生まれ、社会現象にまでなった1970年代は、世界的に女性の地位向上の取り組みが進んだ時代でした。
《凡尔赛玫瑰》面世并引发社会现象的1970年代,正是全世界女性争取提高地位的时代。
1975年は、国際婦人年と定められ、向こう10年間、世界各国で女性の地位向上のため行動することが宣言されました。1985年に日本で男女雇用機会均等法が施行されたのも、その流れに位置付けられます。
1975年联合国主办妇女十年活动,提议在十年间为提高全世界女性社会地位而行动。日本1985年施行《日本男女雇用机会均等法》也是受这一活动影响。
女性でありながら、圧倒的な男性社会である軍隊の中で、家柄だけでなく、剣の実力や人間性で男性部下から慕われ、上層部からの信頼も厚いオスカルの姿は、当時の社会が描いた「新しい女性像」と重なります。
奥斯卡作为一位女性,在军队这一男性站绝对优势的组织中,除了依靠家世,更是靠自己的剑术实力和品性受到男性部下的尊崇,受到上层的无上信赖。奥斯卡这一形象,与当时社会所描绘的“新女性形象”吻合。
当時、ベルばらに夢中になった女性は、自分らしく生きるオスカルの姿に、新しい時代における理想を見たのではないでしょうか。その後の彼女たちの生き方にも大きな影響を与えたと考えられます。
想必当时沉迷《凡尔赛玫瑰》的女性都在活出自我的奥斯卡身上看到了新时代的理想,这一角色也给她们今后的生活方式带来了巨大影响。
新刊に登場する「もう一人のオスカル」
新刊登场的“另一个奥斯卡”
2017年になって発刊された13巻は、本編の主人公であったオスカルに焦点をあてた物語となっています。
2017年《凡尔赛玫瑰》发售(插曲篇最新的)第13卷,将故事的焦点放回了作品主人公奥斯卡身上。
オスカル編では、叶わぬフェルゼンへの思いに悩む姿や、父親を問い詰めるシーンが再び描かれています。一方、新たに加えられた部分には、オスカルの分身が登場します。分身は、ドレスをまとい、結婚式をあげ、子供を抱き、フェルゼン伯爵と舞踏会で踊っています。
奥斯卡篇再次描绘了主人公对菲尔逊无法实现的爱情烦恼,以及质问父亲的故事。另一方面,新刊增加的故事中,有奥斯卡的分身登场。奥斯卡的分身身穿裙装,举行婚礼,怀抱儿女,和菲尔逊伯爵在舞会上跳舞。
訝しく思い、問い詰めるオスカルに、分身は「私はお前が諦めたもののすべてだ」と告げるのです。つまり、オスカルが女性として当たり前の人生を送っていた場合には、結婚し子供を産んでいた可能性を示しています。それを知ったオスカルは大きなショックを受けます。
奥斯卡非常惊异上前询问,分身说“我是你过去放弃的一切”。也就是说,分身展示了奥斯卡作为女性循规蹈矩生活下去结婚生子的可能性。得知这一切的奥斯卡备受打击。
分身の登場で、オスカルの「当たり前ではない人生」に対する苦悩が、より明らかになりました。しかし、作者がいま、「もう一つの人生」を描くさらに深い理由があるように思えます。
由于分身的出现,奥斯卡对自己“并非理所当然的人生”的烦恼愈发深刻。然而作者如今讲述这“另一种人生”的故事想来另有深意。
それは「私はこれからも軍神マルスの子として生きていく」と父親に宣言した後のオスカルのセリフに表れています。実は昔、書かれた本編では、父親とのやり取りはここで終わるのですが、新刊ではこの後に以下のセリフが追加されています。
这一深意在奥斯卡向父亲宣言“自此我将作为战神玛尔斯之子生存下去”之后的台词中有所体现。实际上,奥斯卡和父亲的谈话在以前的漫画中是到此结束的,但13卷新刊追加了新的台词:
「決して何かを諦めた結果ではない。自ら選び取った道でございます」
“这绝不是我放弃了什么之后的结果,这正是我自己选择的道路。”
オスカルが男性としての人生を送ったのは、跡取りの男子がいない家のためであり、父親が強いたからです。しかし、彼女はここで、自分が男性として生きることを選択したと宣言しています。他人の強いられた人生が、ここで初めてオスカル自らの選択の人生に転換したのです。
奥斯卡此前会选择作为男性生活,不仅是因为她出生在后继无人的世家,也是出于父亲的逼迫。但在这里,她自己做出了选择作为男性活下去的人生宣言。这是她第一次将别人强加给她的人生变成奥斯卡自己选择的人生。
「今の自分」を選択したことへの応援メッセージ
这是给选择了“如今的自己”的人的应援信
当時、ベルばらに夢中になった世代は、いま50代~60代になっています。子供がいれば、子育てもひと段落している年代でしょう。仕事を続けていれば、そろそろ現役引退の時期が近づきセカンドキャリアを考える時期です。これまでの来し方を振り返り、自分が選ばなかったもうひとつの人生の可能性を考えるタイミングでもあります。
当时沉迷《凡尔赛玫瑰》的人如今也已经五六十岁了,如果成家生子也过了养育孩子的年纪。如果选择了拼事业,现在也到了退休该考虑新生活的时候了。回顾过去,也到了会思考自己没能选择的另一种人生的可能性的时候。
特に、男性社会の中で奮闘してきた女性の中には、かつて「女性ならあたりまえ」とされた結婚や出産を諦めた人が少なくありません。2005年度に内閣府男女共同参画局が行った調査によると、1986年~1991年に総合職として採用され、調査当時に就業中の女性は、既婚者が50.5%、未婚者が41.8%です。また子供がいないものが70.3%を占めています。
尤其是在男性社会中奋斗的女性,不少人放弃了结婚生子这种曾被认为是女性理所当然的生活方式。2005年日本内阁府男女共同参与局调查显示,1986年~1991年应聘成为综合职位的职场女性中,已婚占50.5%,未婚占41.8%,其中70.3%的女性没有孩子。
昨今の女性活躍推進の流れでは、理想的な女性の働く姿は、会社で活躍するだけでなく、家庭を持ち子供を育てるものとして描かれています。家庭や子供を諦めてきた彼女たちのがんばりは、ややもすると「ロールモデルになりえない」として否定的なものに見られる傾向もあります。
如今倡导女性活跃的潮流中,理想的职场女性被描绘为不仅要在公司中干好事业,同时还要兼顾家庭和育儿。因此那些放弃了家庭和孩子的职场女性们的努力,很容易被否定,并认为是“不够理想的范本”。
男性社会の中で働き続けるために、自らの女性性をどこかで放棄しなければならない時代をベルばら世代は歩んでこざるをえませんでした。だとしたら、せめて自分の歩んできた道は、自分の選択の結果なのだと肯定的に捉えてほしい…新刊のオスカル像には、そんなメッセージが込められているように感じます。
为了在男性社会中工作下去,而不得不放弃自己一部分女性一面的凡尔赛玫瑰世代必须走下去。所以,至少希望她们能积极肯定地说出自己的道路是自己选择的结果。新刊中的奥斯卡似乎就在向大家传达着这样的信息。
そして、読む返すごとに、その時の年齢に応じて何か得られるものがある…それが「ベルサイユのばら」の人気が、今でも続く理由であるように思うのです。
常读常新,不同年级重看《凡尔赛玫瑰》都能获得与当下年龄相符的感悟,这大概就是《凡尔赛玫瑰》人气能够经久不衰的原因吧。
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